格差社会が貧困問題を引き起こしている?

今でも確実に存在しているホームレス

一時期、ホームレスの炊き出しや住居の問題で社会問題になったことがあったが、今でも、住んでいる地域でも、ホームレスの方を見かける。
大都会の高架下や河川敷での掘っ立て小屋での話ではないだけに、どこで寝起きをしているのだろう、食べるものはどうやって手に入れているのだろうと感じる。
国の生活保護を受けるには、住居を確保する必要があり、そのような問題を支援してくれるNPO団体があると、つい先日のニュースでやっていたが、そういった人たちに必要な情報を自分から探さないといけないことは問題の一つである。
ある社労士の資格を持った方とお話をする機会があり、行政機関に対してはこちらから何度もあちらこちらへと行って、自分で情報を集めないと教えてもらえないと聞いたことがある。



経済大国日本でなぜ、貧困問題がなくならないのか

戦後から急速な経済成長を遂げた日本でありながら、なぜ、貧困問題はなくならないのだ。
少し前のニュースで親が亡くなったにも関わらず、親のお葬式代を出せず、家に放置したままで、年老いた息子が逮捕される事件があった。
痛ましい事件だった。
人生100年時代になってきたお陰で、長生きできることはよいことだが、介護費用が重くのしかかってくることも貧困問題がなくならない理由の一つである。



学歴社会の弊害

日本もお隣の韓国や中国ほどじゃなくても学歴社会だ。
男性なら大学出か専門学校出で出世街道がぜんぜん違う。
大学のレベルによっても出世街道が違う。
たとえば専門学校出の男性はいくら優秀で周りから信頼されていても大学出の仕事の出来ない周りから疎まれる人間に先を越される。
日本もやはり学歴社会という構造が原因で格差が拡大しているのだ。

しかし、そうはいっても生まれた環境によっては大学進学出来ないことも多々ある。
バカでもアホでも家がお金持ちだったり大学にコネがあったりすればなんとかなったりする。
未だにそういう問題が後を絶たず分かっているだけでも相当数・・・有名人の裏口入学はメディアにも取り上げられている。

普通に試験を受けたら絶対に受からない人間が大学に入り卒業させてもらっているこのおかしな世の中に貧困層が生まれるのは当然なのである。

貧困を味わってそこから奮起して富裕層になる人間もいる。
そういう人間が本当にチカラがあり運があり人に恵まれているのだ。

若い人に注目した場合、何が問題なのか

学生を卒業し、何らかの仕事に全員が正社員になっていれば、大きな問題に貧困格差は広がらなかったのではないか。
非正規社員を増やすことで労働の流動性を増やすと経済成長するという嘘で構造改革が進められたことも原因だ。
実際には、正規雇用を嫌がり、非正規雇用で働く人も増えている事実もある。
しかし、経済が不安定になると、真っ先に解雇になるのは、非正規労働者だ。
雇用の需要と供給のバランスが取れている間は、解雇になっても、別の所で採用してもらえると、何とか、うまく、乗り切ることもできる。
しかし、今の世の中、一旦、どん底に落ち込むと中々、うまく這い上がれない傾向があるように感じる。
また、長寿命化によって、定年後も働く必要が出て起きており、昔に比べると、若い人から安定したレールに乗って、同じところで働くということが難しくなっている。

中高年に勤続年数が長いから多額の給与を支給する考え方を止め、若い人に給与面で優遇する会社も出てきているが、日本はアメリカに遅れているのが現状だ。

抱えている問題は様々だ

問題は富裕層と貧困層の格差の広がりが年々、広がってきていることが問題ではないか。
しかしながら、若い層、中高年層、高齢者層で考えても問題は様々だ。
先に挙げた内容だけでも、終身雇用制崩壊、非正規雇用者数の増加、一度しくじると中々這い上がれないというキーワードが挙げられる。
また、これまで引きこもり世代が高齢者になってきて、無職の老人が老人の介護をする必要が出てきている。
離婚して、シングルマザーで子供を育てる必要がある人もいる。
これからの20年が正念場と考えておられる人もいる。

日本の政権を担っていけるのは自民党だけと感じていたものの、野党は引っ付いたり、離れたりを繰り返している様に感じるのは自分だけだろうか。
肝心の野党の役割を果たしてほしいと思いつつ、日本共産党のポスターに目を向けると、「8時間働けば、普通に働ける社会へ」という言葉が目に飛び込み、ある意味、「これが一番だけど」と思ってしまい、現実的にはそう上手く行っていない。

一つ明らかなことは、自分の老後は自分で若い時から考えておく、そういった貧困層に陥らないように子供の頃から教育を行い、若い時から自分の身は自分で守る必要があり、これから更に現実味が出てくるのではないかと懸念している。

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